金利4.5%で物件購入した場合の収益性
最初の物件を手に入れようと思った時に、銀行から高い金利を提示されたというご経験があるかもしれません。私の周辺でもスルガ銀行で4.5%で始めて、今は、何棟も運用されている方が何人かいらっしゃいます。
しかし、金利が高い場合は非常にリスクの高い投資になりかねないのも事実です。今日は、高金利で借りて投資をした場合について考えていきたいと思います。
金利は何%が妥当か
ここ最近は、1.5%前後で借入する方がいることを考えると、4.5%という金利はかなり高いです。しかし、何の実績も担保もない状態で賃貸業を始めようと思うと属性にもよりますが、高い金利を要求されることがあります。
また、4.5%で始めて実績を積み重ねて、1%台の金利で借入できるようにするというパターンを目指す戦略は有りだと思います。では、実際に4.5%の高金利で物件を購入した場合にどうなるかシミュレーションをしてみます。
4.5%の金利で物件を購入
4.5%の金利で物件を購入した場合の収益性と安全性をサンプル物件を使って比較します。
サンプル物件の概要は
物件価格:6,000万円
諸費用:600万円
構造:軽量鉄骨 6室
借入額:5,600万円
借入期間:30年
金利4.5%
表面利回り8、9、10%の収益性と安全性を比較します。
結果は以下のとおりです。
※アセットランクシミュレーターを利用して分析
まず、表面利回り8%ですが正直、収益性・安全性ともに投資に見合うレベルでは無いです。収益性から見ると10年後の自己資金回収率が65.53%と、目安が100%であることを考えると非常に低くい数値です。
また、安全性の指標の※BE%も85.94%と6室中1室でも空室になるとCF赤字になるレベルの低さです。ずっと満室ならば何とかなりますが、かなりリスクが高いと言えます。表面利回り9%でも4.5%で借入すると厳しいなというのが本音です。シミュレーション上は最低、10%前後は欲しいです。
ただ、1棟目に踏み出さないと大家業が始まらないのも事実です。高いリスクを覚悟で1歩を踏み出す場合表面利回り 9~10%前後が目安になります。
高い金利での投資は有りか
正直、シミュレーション上はあまり、お勧めできるものではありません。しかし、9~10%前後の表面利回りで満室運用が可能そうな物件であれば、リスク高めなのを頭において運用はできそうです。8%以下の場合は、かなり難しい運用となります。高金利で不動産を購入して実績を積み重ねる戦略をとる場合、10%前後の利回りと満室経営できそうな物件の2つの条件が必須と言えます。