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デッドクロスとキャッシュフロー分析

2024-05-16              

    

デッドクロスという言葉をお聞きになったことはあると思います。手取り収入減少のポイントとなるタイミングです。
 

 

 

デッドクロスの確認だけでは不十分

 

デッドクロス発生タイミングを知っておくことは重要です。しかし、デッドクロス発生前、発生後のキャッシュフロー分析で流れを把握しておくことはさらに重要です。
 
デッドクロスとは「元金返済額>減価償却費」の状態になることです。デッドクロスになると税負担の増加を通して手取り額が減少します。しかし、実際はデッドクロス前から手取り額の変化は始まっています。
 
※デッドクロスについては「デッドクロス発生メカニズムとシミュレーション」をご確認ください

 

 

長期のキャッシュフロー分析から見えること

 

長期のキャッシュフロー分析を行うことで、手取り額の変化を確認できます。
 
最初にキャッシュフロー分析を税引き前まで行うと
 
不動産投資のキャッシュフロー分析表_税引き前
※不動産投資ソフト アセットランクシミュレーターでシミュレーション
 
家賃収入と維持管理費(支出)が一定の場合はキャッシュフロー(CF)額は一定です。しかし、本当の手取り額である税引き後のキャッシュフローは異なる状況になります。

 

 

税引き後のキャッシュフロー分析

 

次に税引き後まで確認します。
 
不動産投資のキャッシュフロー分析表_税引き後
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターでシミュレーション
 
所得税+住民税の支払いが増加して、税引き後のキャッシュフローは年々減少しています。2025年に約181万円あった税引き後のキャッシュフローは、5年後の2030年には約177万円になっています。2030年はデッドクロス発生前です。

 

 

元金と利息と減価償却のバランス

 

理由を説明するためには、税額決定の基準となる課税所得の計算方法を理解する必要があります。
 
■課税所得 
収入-経費-利息支払-減価償却費
 
※課税所得については「今さら聞けないCFと課税所得の違い」もご確認ください
 
元金返済分は損金にならず利息分だけ損金になります。多くの投資家さんの利用する元利均等返済外部リンクの毎月の返済合計額は同じです。
 
しかし、元金返済額と利息支払額の割合は毎月変化します。以下は元金返済と利息支払と減価償却費のサンプルシミュレーションです。

 
不動産投資シミュレーション_元金返済_利息支払_減価償却
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターでシミュレーション
 
損金になる利息分は2025年に約194万円あったものが徐々に減少し2030年は約174万円になります。そして、2031年に「元金返済額>減価償却費」となりデッドクロスが発生しています。
 
デッドクロスという区切りだけに注目してしまいがちです。しかし、長期のキャッシュフロー分析を行うと年々税負担は増加していることが分かります。
 

 

キャッシュフローは長期分析が基本

 

税引き後キャッシュフローは家賃や支出は一定でも、損金になる利息支払の減少とともに税負担は増加して年々減少します。また、減価償却の減少や0となるタイミングではさらに大きな変動があります。
 
単年の不動産投資シミュレーションではどの程度の影響が発生するか分かりません。キャッシュフロー分析は長期分析を行うことが基本になります。
  
 

(動画)デッドクロス発生タイミングとキャッシュフローへの影響

 
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターを利用して「デッドクロスの発生タイミングとキャッシュフローへの影響」を確認する方法を動画でご紹介します
 

 
 

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