J-REITと不動産投資(現物)どちらが得か
不動産投資と考えると
直ぐに現物の投資を考えます。
しかし、気軽に投資できる
J-REITに投資するのも
立派な不動産投資です。
日経新聞にこんな記事が
ありました。
・・日経新聞引用・・
不動産投資信託(REIT)で、
株式の配当に相当する
分配金の伸びが続く。
2019年は18年に比べ4%増の
2644億円になる見通し。
増加は8年連続だ。
・・引用終わり・・
分配金は順調に伸びている
ようです。
ただ、分配金が増加したから
といって、利回りが増加する
わけではありません。
以下のグラフは
J-REITの平均利回り推移の
グラフです。
出所)三井住友トラスト基礎研究所
記事のように分配金は
毎年、上がっていますが
1単元の購入価格も上がって
いますので利回りは低下傾向です。
現状は3.7%程度でしょうか。
さて、では、
「J-REITと不動産投資
どちらが得か」
を考えてみます
基本的には不動産投資(現物)
の方が得(利回りが高い)
でなければおかしいです。
理由は、現物の不動産投資の方が
一般的にリスクが高く
手間が掛かるからです。
下に、J-REITへの投資と
現物に投資した場合の
比較表を記載しました。
項目 | 現物投資 | J-REIT |
流動性 | 低い | 高い |
空室 リスク |
高い | 低い |
運営の手間 | 多い | ない |
現物投資の方が
面倒くさい投資になります。
その手間の分は多めに
キャッシュフロー(CF)を
手に入れなければ意味が
ありません
稀に、CF/自己資金の利回りが
J-REITを切って
運営されている
投資家さんもいますが
目的が明確に資産防衛など
である場合以外はNGです。
さて、上のグラフの
利回り推移は税引前の物
ですが実際の手取りである
税引後CFではどうでしょうか。
J-REITへ投資する人の
税率は基本的に所得に関係なく
一律「20.315%」です。
下の表は、税金を
考慮したグラフです。
出所)三井住友トラスト基礎研究所
利回りが3%切る位まで
下がります。
ただ、税引後になると
もしかすると
現物の場合
その他の所得が高い場合に
所得税が累進課税になる為
現物とJ-REITとの利回りが
逆転する方も現れるかも
しれません。
現物に投資するか検討する際にも
不動産投資シミュレーションを
した後に
J-REITの利回りと
比較した場合に
どの程度プレミアム
(利回りが高いか)が
付いているのか
確認するといいと思います。
実は、気軽にできる
J-REITの方が良かった
ということになったら
目も当てられません。
不動産投資の収益性を
考える際に目安になる
利回りですので
覚えておくと便利です。