不動産投資 売却シミュレーションの手順
不動産投資を検討する際に売却シミュレーションは必須と言える分析です。
売却シミュレーションで確認すべき結果
不動産投資の売却シミュレーションで確認しておきたい結果は2つです。
1.キャッシュフロー分析
2.譲渡所得の分析(税額分析)
です。
この2つを確認することで不動産投資の売却で得られる収益をシミュレーションできます。
売却シミュレーションに必要な情報
不動産投資の売却シミュレーションに必要な情報は、
1.売却予定日
具体的に売却を予定している場合はその予定日。ない場合は10年後を目途に検討します。
2.取得費
物件の購入価格、仲介手数料等を合計した金額です。譲渡所得の計算に必要です。取得費については「不動産売却に必要な知識 取得費」をご確認ください。
3.推定売却価格
売却予定日に売却可能な推定の売却価格を計算します。推定の売却価格については「3つの指標で所有物件をいくらで売却できるか確認する」をご確認ください。
4.譲渡費用
売却時に必要な費用を計算します。概算額は推定売却価格の4~6%です。譲渡費用を詳細に計算したい場合は「No.3255 譲渡費用となるもの」もご確認ください。
5.売却予定日の借入残高
金融機関の返済予定表等を確認して売却予定日の借入残高を確認します。
6.売却予定日の減価償却累計額
減価償却として処理した累計額を計算します。
この6つの情報があれば、売却シミュレーションを行うことが可能です。
売却シミュレーションの計算方法
以下は2025年1月に1億円で購入した物件を、10年後の2034年12月に売却した場合のシミュレーションです。
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターで分析
売却の税引き後キャッシュフローの計算は
■売却価格-譲渡費用-借入金残高-売却税額
譲渡所得の計算は
■売却価格-譲渡費用-(取得費-減価償却費累計)
で計算できます。
売却シミュレーションで最低限確認したいのは、
1.売却の税引き後キャッシュフローはプラスになっているか:
マイナスの場合は借入を返済できない恐れがあります。また、売却の税引き後キャッシュフローと家賃収入の税引き後キャッシュフロー累計額を合算して投資から得られた全体の収益を確認できます。
2.譲渡所得と税額はどの程度か:
譲渡所得に応じた税額を確認します。税率は所有期間によって以下のように異なります。
売却シミュレーションは必須
不動産投資は売却まで含めた結果を確認して初めて成否の判断ができます。ぜひ、ご参考にしていただき売却のシミュレーションを行っていただければと思います。
(動画)売却シミュレーション
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターを利用して「不動産投資の出口(売却)まで考えたシミュレーションを行う方法」を動画でご紹介します