不動産投資に必須の知識・デッドクロス
おはようございます。
さて、「デッドクロス」
1度は耳にしたことがあると思います。
不動産投資の戦略や
シミュレーションを考える上では
重要な分岐点になる現象です。
デッドクロスは色々な条件で
発生タイミングが大きく異なります。
色々な条件とは
・土地・建物・設備の割合
・建物種類
・築年数
・金利
・自己資金率
・ローン年数
です。
今日は、この中から
ローン年数に絞って
デッドクロスを比較します。
デッドクロスとは
まず、そもそもデッドクロスとは何か
簡単に書くと
「減価償却額<元金支払額」
となってしまう現象です。
では、なぜ、デッドクロスが
不動産投資にとって
大きなポイントになるかというと
税金支払の負担が大きくなる
からです。
どんなに、
税引前キャッシュフロー(CF)が
出ていても、
税金を多額に支払って
手取りが少なくなっては
意味が有りません。
では、なぜ、税金支払が
増加するのでしょうか?
税金が増加する理由
税金支払が増加する理由は
減価償却と元金支払の
CFと税務上の損金の
扱いの違いにあります。
■元金支払
・CFの動き有り
・損金にならない
■減価償却費
・CFに動き無し
・損金になる
真逆の性質を持っていることが
分かります。
税金が増える理由は
損金になる減価償却費より
損金にならない元金支払い
が多くなって
税金計算の基になる
課税所得が増えるからです。
以下はサンプルの表です。
※アセットランクシミュレーターで分析
2020年に木造を新築
した際の表です。
元金支払が増加する毎に
税金支払が増えて、税引後CFが
減少していくのが分かります。
また、2042年のデッドクロス
発生後に極端に税金支払が
増加していることが分かります。
これが、デッドクロスが
不動産投資で意識すべき
ポイントと言われる理由です。
ローン年数による比較
では、ローン年数がデッドクロスに
どのような影響を与えるか
比較します。
以下が比較表です。
※アセットランクシミュレーターで分析
まず。22年ローンの場合には
デッドクロスは発生しません。
これは、新築木造の場合には
法定耐用年数が22年の為
ローンと減価償却が同時に
終わるからです。
問題は、ローン年数30年と35年です。
デッドクロスが減価償却が終わる
22年後に発生しています。
その後、税引後CFが
がっつり減少します。
ローン年数30年の場合は8年
35年の場合は13年
この厳しい状況が続きます。
デッドクロス対策
今回は新築・木造でローン年数を
変化させてシミュレーションをしました。
ローン年数が法定耐用年数を
超えている場合にはデッドクロスが
100%発生します。
築年数も古くなっていますので
家賃下落・空室増等の要因で
デッドクロス発生後は厳しい状況に
なる可能性が高いです。
シミュレーションを行えば
投資開始当初から発生
タイミングを推測できますので
売却等の対策を検討しておく
必要があります。
今日はローン年数変化の
シミュレーションでしたが
デッドクロスのタイミングには
・土地・建物・設備の割合
・建物種類
・築年数
・金利
・自己資金率
・ローン年数
が複合的に絡み合いますので
個別にシミュレーションしないと
デッドクロスを意識した戦略は
立てられません。
アセットランクシミュレーターでは
デッドクロスの発生タイミングを
コメント機能で確認できますので
投資中の物件のデッドクロス
発生タイミングを把握した上で
戦略を立てていただく
きっかけにして
いただければと思います。