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不動産投資指標を使って安全性を分析

2024-06-20              

    

不動産投資シミュレーションの基本はキャッシュフロー分析です。しかし、それだけでは気づきにくいリスクもあります。
 

 

不動産投資指標を使った分析

 

不動産投資指標はおおまかに4つに区分できます。


1.利回り指標

2.投資効率指標
3.安全性指標
4.キャッシュフロー指標


の4つです。

 

不動産投資指標を4つに区分した一覧表


この記事では、様々な不動産投資指標の中から安全性指標のBER(BE%)について確認します。


その他の不動産投資指標の解説はこちらから

 

 

BERとは

 

不動産投資指標のBERは以下の式で計算されます。


■BER(BE%)計算式

(維持管理費+返済額)÷満室想定家賃×100


よく聞く言葉で言い換えれば「損益分岐点」の考え方に近い指標です。

 

この指標が便利なのは、計算時(投資開始時等)の家賃・維持管理費・借入返済の値を利用して、将来どの程度の変動まで耐えられるかを推測できる点です。

 

BERはパーセンテージが低ければ低いほど、将来の変動に強い言えます。目安とすべき値は70%以下です。

 

70%を大きく超過し90%以上などの数値の場合は、将来の空き室リスク等の変動に弱く、投資内容の再検討が必要かもしれません。

 

 

BERの数値を改善する方法

 

BERを改善させるには、
 

1.家賃上げる

 

2.維持管理費を下げる

 

3.借入を見直す

 

の3つの方法があります。

 

しかし、1.家賃上げる 2.維持管理費を下げるは、なかなか難しいと思います。この3つの中では借入を見直すのが現実的です。

 

具体的な見直し内容は

 

▼借入額を少なくする(自己資金を増やす)

 

▼借入年数を長くする

 

▼金利を低く借りる


の3つです。

 

以下それぞれを見直した結果です。

 

■借入率によるBERの変化
不動産投資指標BER_借入率による比較


■借入年数によるBERの変化

不動産投資指標BER_借入年数による比較


■金利によるBERの変化

不動産投資指標BER_借入金利による比較
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターで分析


借入内容を見直すことで、BERの値は大きく変化します。

 

 

安全性と収益性のバランス

 

BER70%以下を目安に投資をすることで、将来の家賃下落、金利上昇等の変化に強い状態で投資を進めることができます。90%以上の値になった場合は、かなりのリスクを背負って投資を進めなければなりません。

 

しかし、BERを意識するあまり、借入率を小さくしてBERを改善した場合には収益性指標は低下します。
 
例えば、自己資金回収率で、回収率100%までに必要な年数を確認すると、借入率80%=29年後だったものが、借入率70%=31年後と2年間遅くなります。

 

このように、安全性と収益性は非対称になる場合があります。ぜひ、キャッシュフロー分析とともに、様々な指標を利用しながらシミュレーションをしていただければと思います。
  
 

(動画)確認したい3つの不動産投資指標

 
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターを利用して「BERを含む確認したい3つの不動産投資指標」をシミュレーションする方法を動画でご紹介します
 

 
 

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