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不動産投資指標のLTV (Loan to Value)とは

2024-02-20

不動産投資の借入の安全性を数値化できる不動産投資指標があります。
 
それは「LTV (Loan to Value)」です。
 

 

 

不動産投資指標のLTVとは

 

LTVを利用することで、借入の安全性(危険度)を数値化できます。

 
■LTV (Loan to Value)とは
 
計算式:「借入残高 ÷ 物件の現在価値 × 100」
 
解説:融資比率を表す指標。物件の価値に対する借入金の比率を算出したもの。数値が小さいほど元本償還に対する安全性は高い。
 
100%未満を維持できれば、万が一の時に物件を売却して借入を全額返済できる可能性が高いと言えます。

 

 

LTVを利用するためのポイント

 

LTVを有効に利用するためのポイントは3つです。
 
1.借入残高を把握する
 
2.物件の現在価値を把握する
 
3.目標の値(パーセント)を設定する
  
1.借入残高については、金融機関の償還予定表等を確認して簡単に把握できます。
 
ポイントは「2.物件の現在価値を把握」と「3.目標の値(パーセント)を設定」です。

 

 

LTVの計算に必要な物件価値

 

物件購入時点のLTVは簡単に計算できます。割高に購入させられていないという前提で、購入時は「物件価値≒購入価格」だからです。
 
しかし、年数が進めば返済は進み借入残高は減少します。また、物件購入時以外は「物件価値≒購入価格」ではありません。
 
借入残高は簡単に把握できるため省きます。問題は物件の現在価値をできるだけ現実に近い(実際に売却できる価格)形で把握する方法です。
 
物件の現在価値把握する方法として3つの方法が便利です。
 
LTVの計算に必要な不動産投資物件の現在価値を把握するための3つの方法
 
3つの方法を組み合わせることで、より現実に近い物件価値を確認することができます。
 
※「3つの指標で所有物件をいくらで売却できるか確認する」でより詳細にご説明しています。

 

 

LTVの目標値

 

次にLTVの目標値です。本来は、購入当初より70%以下に保つことを目標にすると良いです。1億円の物件に対して7,000万円の借入までで投資を行うということです。
 
しかし、LTVを物件購入当初より低くすると、CCR(cash on cash return)等の収益性の不動産投資指標は低下します。
 
収益性を考慮すると、将来性の高い物件は80~85%程度は許容できると思います。物件価値上昇と、返済の進むことで、目標値である70%以下を5年程度で達成できる可能性があるからです。
 
以下は、元利均等・期間30年・金利2.5%で借入を行なった場合のLTV(Loan to Value)のシミュレーションです。

 
LTVの変化グラフ_借入返済による変化
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターでシミュレーション
※物件価値を購入価格1億円と仮定して集計
 

元金返済が進むことで、当初のLTV80%から徐々に低下し、6年後に70%以下になります。

 
不動産投資指標のCCR(cash on cash return)とは

 

 

LTVは定期的把握する

 

LTVは借入返済が進むことと物件価値で変動します。変化を捉える意味でも、年1回程度はLTVは何パーセントか確認しておきたいです。LTVは物件毎に確認するだけではなく、所有する物件全体の数値も把握する必要があります。
 
また、LTVを把握することは、物件の追加購入時に借入を行う際の金融機関へのアピールポイントになります。
 
銀行の最終目標は貸したお金を全て回収することです。この視点で考えると、LTVが低いことは、万が一の時に売却して回収できる可能性が高いと言えるからです。
 
借入をして物件を購入する場合には、不動産投資指標のLTVを利用して、安全性の把握していただければと思います。
 
 

(動画)物件現在価値シミュレーション

 
※不動産投資ツールのアセットランクシミュレーターを利用して 積算価格と相場的価格を計算する方法

 
 
※10年後の売却価格を推定して不動産投資のキャッシュフローシミュレーションに利用する方法

 
 

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