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不動産投資の自己資金は銀行の指定する20%以上本当に必要か

2023-03-07

不動産投資検討の最重要項目の1つは「自己資金をいくらにするか」です。
 
どうしても、銀行に20%必要です。30%必要です。と言われると仕方ないかなと思ってしまいます。
 
しかし、自己資金は不動産投資の安全性、収益性に大きく影響します。それだけに、もう少し積極的に自分の意思を持って検討する必要があります。また、数値的な根拠があれば、銀行への交渉材料にもなります。
 
根拠を3つの指標を使て確認する方法についてです。

 

 

自己資金による影響

 

家賃下落、空室、金利上昇等のリスク回避のために、安全性を求めれば自己資金は多いほど良いです。しかし、資産運用として不動産を購入する際には、これでは意味がありません。
 
安全性ばかり高くても目標の運用ができなければ不動産を購入する意味がありません。つまり、安全性と収益性のバランスが重要です。
 
3つの指標を使うことで
 
1.インカムゲイン(家賃)の収益性
 
2.投資期間中の安全性
 
3.キャピタルゲイン(売却)を含めた収益性
 
のバランスを比較することができます。
 

 

3つの指標

 

今回使う3つの不動産投資指標は
 
1.自己資金回収率
⇒何年後に自己資金を回収できるかを確認できます。10年前後での回収を目標にします。
 
2.BE%(BER)
⇒損益分岐点を表す指標で金利上昇等の変動への強さを確認できます。70%以下を目安に検討します。
 
3.IRR
⇒売却を含めた収益率を確認できます。高ければ高いほど資産運用に成功したと言えます。
 
※3つの不動産指標の詳細は「不動産投資で利用したい各種指標」をご確認ください。
 
ここからはサンプル物件を使って説明します。
不動産投資の自己資金を決定するために不動産投資指標を利用
 

それではシミュレーション結果を確認します。

 

 

収益性と安全性のバランスを確認

 

不動産投資シミュレーション結果は以下です。
 
不動産投資の自己資金を決定するための不動産投資シミュレーション結果
※ATIRRは15年後に9,000万円で売却したことを想定して計算
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターでシミュレーション
 
それぞれ、自己資金の割合が 1,000万円~4,000万円で比較しています。
 
確認して分かる通り、自己資金額が多くなればBE%(BER)は低下して安全性は高まります。逆に、自己資金額が少ないほど、自己資金回収期間は短縮し、IRRも高くなり収益性は向上します。
 
自己資金を決定するポイントは
 
「安全性と収益性のバランス」です。
 
このサンプルでは、安全性の目標⇒BE%(BER)70%以下。収益性の目標⇒自己資金回収10年以内としました。
 
結果を確認すると 自己資金1,000万円の場合、自己資金回収10年と目標に届きますが、BE%は70%を超えてしまいます。
 
4,000万円では、BE%は70%を大きく下回ります。しかし、自己資金回収に19年も必要になります。
 
購入する方の属性によるのですが、今回の条件では1,500万円程度の自己資金で検討するのが良いと思います。
 
ちなみに、自己資金1,500万円の場合、BE%(BER) は71.25%。自己資金回収は12年後になります。
 

次にIRRを確認します。
 

 

2つのIRR指標

 
IRRには、BTIRRとATIRRがあります。
 
▼BTIRR=税引き前キャッシュフロー
▼ATIRR=税引き後キャッシュフロー
 
でIRR計算を行います。
 
※IRRについては「不動産投資の収益目標を検討する方法」もご確認ください
※Excelを利用した計算式は「IRR 関数」外部リンク をご確認ください
 
IRRは他の投資対象と収益率を比較するのに便利です。
 
今回のサンプルシミュレーションでは、自己資金1,000万円ではATIRR=19.73%と高い数値になっています。ちなみに、IRR=7.18%あると10年で自己資金を倍増させられます。

 

 

自己資金決定にも根拠は必要

 

自己資金を決定する際は
 
・手持ち資金はどのくらいあるのか
・銀行はどのくらい貸してくれるのか
 
に大きく影響されてしまいます。
 
しかし、自己資金決定は資産運用の根本部分です。この記事をご参考に、自己資金による収益性と安全性への影響を確認していただければと思います。
 
 
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターを利用して「自己資金による収益性と安全性への影響」をシミュレーションする方法を動画でご紹介します。

 
 

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