固定金利で借りるべきかを判断する方法
会員の投資家さんから、こんなご質問をいただきました。
Sさん
『1億円の借り入れを起こそうと思っています。
その場合に、変動金利と10年固定金利で
借りるのはどちらが得でしょうか?
ちなみに、元利均等 25年返済
変動 2.1% 固定 2.9%が条件です。』
固定金利、変動金利のどちらで借入するかを
検討する際に考え方が参考になると思い
メールでご紹介します。
『アセットランクシミュレーター』の
ローン計算表を使って試算しました。
▼金利上昇が一切ない場合は
総支払額
変動 128,621,758
⇒ 差額 △12,086,029円
固定 140,707,787
約1,200万円変動金利が得です。
▼変動金利が5年目から1.2%→3.3%となった場合
総支払額
変動 141,718,501
⇒差額 1,010,714円
固定 140,707,787
この場合は固定金利が得になります。
+1.1~1.2%の金利変動が5年以内に
あるかどうかが判断のポイントに
なるのがわかります。
もう1パターンを考えて見ましょう
▼金利が3.3%に変動する時に、5年目まで
金利が低かった分の支払い差額 1,933,776円
を繰上げ返済 返済期間を短縮した場合
総支払額
変動 139,836,209円
⇒差額 △871,578円
固定 140,707,787円
繰上返済をした場合には
10年固定よりも変動金利の方が得になります。
今回の条件では、”変動金利を選択する”
のがいいと結論づけました。
とくに、繰上げ返済を考えた上で
変動金利を選択するのがベストでは
ないかと思います。
もちろん、
▼ もっと早い段階で金利変動が起こる
▼ 1.2%以上の金利上昇が起こる
場合は、結論が異なります。
このあたりは金利の決定要因である
【借入金利=銀行調達金利+貸出先リスクプレミアム+銀行利益】
【銀行の調達金利=インフレ率+潜在成長率+リスクプレミアム】
【日本の経済状況、世界の経済状況、ご自分の与信力など】
をどう考えるかです。
心配されて固定金利にされる場合も多いと思います。
しかし、今回のように変動金利の方が得な可能性も
多数あります。
1分間で終わるシミュレーションですので
ぜひ、お試しください。