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自己資金0の不動産投資のメリットとデメリット

2021-05-19              

    

自己資金の少ない中で物件を購入しようとした際に検討する方法に、フルローンでの購入があります。具体的に書くと自己資金を取得費用のみで済ませる方法です。しかし、借入だけでの購入にはそれなりの注意点もあります。

 

メリットとデメリット

 

借入だけで物件を購入した場合
 
■メリット
 
・自己資金が少なくても購入可能
・収益性が高くなる
 
■デメリット
 
・借入が増加する
・空室等の変化に弱い
 
リターンの魅力は高いですが、自己資金が少ないなりのリスクを背負うのも事実です。では、具体的に、どのラインまでは物件を購入しても許容できるのかシミュレーションをしてみます。

 

許容範囲のライン

 

シミュレーション条件は
 
物件価格:8,000万円
諸費用:800万円
借入:8,000万円(2%・30年)
自己資金:800万円
 
このサンプルを使って、表面利回り8〜10%のシミュレーションを行います
 

フルローン(自己資金0)の不動産シミュレーション
※アセットランクシミュレーターでシミュレーション
 

不動産で運用する際に重要な、収益性と安全性の両面を
 
・収益性⇒自己資金回収率
・安全性⇒BE%*
 
で比較します。
 
*BE%
必要な支払費用と満室想定家賃を基に損益分岐点のパーセンテージを求めることにより投資の安全性が確認できます。数値が低いほど安全性が高いといえます
 
最初に収益性を自己資金回収率で比較します。
 
▼10%⇒ 268.52%
▼9%⇒ 209.30%
▼8%⇒ 150.09%
 
と高い数値です。
 
次の物件購入を考えると、このペースで自己資金を回収できるのは非常に魅力的です。
 
一方、安全性をBE%で比較すると
 
▼10%⇒ 59.35%
▼9%⇒ 64.28%
▼8%⇒ 70.44%
 
10%の時は約60%と一定の安全性を担保できます。しかし、9%になるとギリギリのラインで8%はBE%が70%超とリスクが高まります。

 

判断基準

 

物件の築年数や場所によって違いますので、単純には言い切れない部分はあります。その中で、今回のシミュレーション結果から言えるのは、表面利回り8%程度の物件を借入だけで購入するのは、かなり、リスクが高いと考えられます。
 
最低でも9%以上、できれば10%程度は欲しいです。少ない自己資金で物件を手に入れられるのは、次の物件への投資を考慮すると魅力的です。しかし、それ相応にリスクが高まるのを忘れずに、しっかりした分析後に意思決定する必要があります。


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