J-REITと実物不動産の運用効率を比較する方法
将来を見据えた資金の運用先は不動産だけではありません。
預金、債権、株式、暗号資産、J-REIT等、色々な運用先があります。
今日は、資金1,000万円を、何で運用を行うか決定するには、どのような検討をすれば良いか考えます。
今回は、J-REIT、中古ワンルーム、中古木造をサンプルに比較します。
例として、1,000万円、3つの運用先としていますが、金額の大小、運用先が異なってもご参考にしていただけると思います。
比較するポイント
まったく異なる運用先で、どこが一番いいかを決定するのに最初に意識したいのが、
目的が、資金の「運用」だと明確にすることです。
運用とは、簡単に書けば、今、手元にある資金(資産)を増加させることです。つまり、1,000万円の資金を1,100万円、1,200万円と増やすことが目的です。
また、金額と同様に重要なのが時間軸です。同じ、1,000万円⇒1,100万円でも、3年後になるのと、5年後になるのでは、まったく価値が異なります。
運用先を比較するポイントは、何年後に、どの程度資金が増加するかです。
運用先の比較
ここからは、サンプルを使用して比較します。
比較する運用先は、先ほど書いた、J-REIT、中古ワンルーム、中古木造です。
それぞれの運用先の概要は
それぞれ、年収800万円の人が、自己資金約1,000万円を投資した場合です。J-REITと中古ワンルームは、全額自己資金。中古木造は、約4,000万円借入をしてのシミュレーションです。
確認すべき指標
以下はキャッシュフローの比較です。
※J-REIT以外のシミュレーションにはアセットランクシミュレーターを使用
※結果を抜粋して掲載
ポイントは、赤枠で囲った、自己資金回収率です。
自己資金回収率は、運用資金として利用した1,000万円がいくら回収できたかを表しています。
今回のサンプルシミュレーションでは、
中古ワンルーム ⇒ 中古木造 ⇒ J-REITの順で投資効率が良いことが分かります。
あくまで、今回、サンプルとして扱った物件に関してだけですが、
中古木造は中古ワンルームよりも、見かけの家賃収入は5倍も多いです。しかし、自己資金回収率を確認すると、投資効率としては悪いことが分かります。
表面利回り〇%以上の物件!。家賃収入〇〇万円! とキャッチーな、言葉を見かけます。
しかし、しっかりシミュレーションすると、見かけとは、全く違う結果になることは、しばしばあります。今回のサンプルは、その1例です。
運用先を比較するポイントは自己資金が、何年で、いくらになるかです。
どんなに、利回りが高くても、どんなに家賃収入が多くても、自己資金の回収率が低い場合は、運用先としては劣ります。
見かけの大小、営業トーク等で判断せずに、運用効率(自己資金回収率)で比較するようにしてください。
さらに検討すべき点
運用として考えた際に、もう2つ確認すべき点があります。
1.安全性:途中で何らかの予定外の変動があった際に大きな痛手を負わないか
2.将来性:10年後、20年後の資産価値を考えても運用は上手くいくか
この2つも比較する項目として入れることで、より良いシミュレーショができます。
この2つに触れると長くなりますので、次の機会にメールセミナーで、お伝えできればと考えています。
※以下の動画でアセットランクシミュレーターを使用して、自己資金回収率を確認する方法を紹介しています。