クラウド型不動産投資ツール アセットランクシミュレーター 2009年から4,873人以上の投資家さん、大家さんにご利用いただいています。投資検討(利回り・キャッシュフロー・返済分析等)から売却戦略(IRR・売却キャッシュフロー等)迄のトータルなシミュレーション・分析・管理を行える不動産投資ソフトです

不動産投資シミュレーションソフト「アセットランクシミュレーター」 > メルマガ・ブログの人気記事 > 不動産投資用の借入の年数は長いほどいいは本当か

不動産投資用の借入の年数は長いほどいいは本当か

2023-08-08              

    

不動産投資の魅力の1つは「長期の借入を利用できる」ことです。

 

借入を利用する際のポイントは

 

1.借入金額(自己資金との割合)
2.借入年数

 

です。

 

今日は、借入年数によるキャッシュフローと安全性への影響についてです。

 

 

借入年数はどう決まるか

 

借入年数は一般的に法定耐用年数外部リンクを基準に決まります。

 

ときどき「銀行の貸してくれる年数キリギリで借りる方が良い」という内容を見かける時があります。

 

しかし、それは本当でしょうか。収益性と安全性の両面で検討します。
 

 

借入年数による安全性への影響

 

以下のサンプル物件を使って、借入年数25・30・35年のシミュレーション結果を比較します。

 

不動産投資の借入期間によるキャッシュフローとBERへの影響比較サンプル物件


安全性への影響は、不動産投資指標のBE%(BER)を利用します。BE%(BER)は損益分岐点を表す指標で70%以下を目安にします。


不動産投資の借入期間によるBERへの影響比較シミュレーション結果

 

期間が伸びるほど、返済額(元金返済分)が減少してBE%は改善します。金利1.75%⇒30年以上。金利3.0%⇒35年の借入年数で一定の安全性を確保できそうです。

 

 

借入年数によるキャッシュフローへの影響

 

借入年数の収益性(キャッシュフロー)への影響をシミュレーションします。

 

不動産投資の借入期間によるキャッシュフローへの影響比較シミュレーション結果_金利1.75パーセント
不動産投資ツール アセットランクシミュレーターの収支詳細機能を利用

 

毎年の税引き後キャッシュフローを確認すると、返済額減少、利息支払増による税額の減少で、借入年数25年と35年では80万円以上の差が出ます。しかし、2037年の赤枠の中を確認すると状況は変わります。

 

2037年には出口をむかえて6,000万円で物件を売却します。2037年の税引き後キャッシュフロー累計には売却キャッシュフロー+投資期間中のキャッシュフロー合計の数値が表記さています。この金額は投資で手元に残ったです。
 
つまり、売却(出口)まで含めた投資トータルで考えると借入年数の短いほど累計キャッシュフロー額は多いです。

 

借入年数は長いほど元金返済は進まず、売却時にまとめて返済するため収益性は悪化します。

 

金利1.75%は、借入年数25年と35年で約140万円です。しかし、金利3.00%で借入を行った際には

 

不動産投資の借入期間によるキャッシュフローへの影響比較シミュレーション結果_金利3パーセント

不動産投資ツール アセットランクシミュレーターの収支詳細機能を利用

 

約260万円もの差になります。

 

 

借入年数の決定に必要なこと

 

借入年数を延ばすことで、単年の安全性(BER)と収益性(キャッシュフロー)は改善します。しかし、不動産投資トータルの運用で考えた場合には収益性を落とすことになります。

 
今回、ご紹介したシミュレーションで分かるように、単年でのキャッシュフロー改善効果を考えると、金利の低い場合には借入年数を延ばすことのトータル収益への影響は小さいです。
 
金利が低く、次の投資資金作りをして再投資を考えている時は、できるだけ借入期間を延ばすほうが良いです。
 
しかし、金利が高くなるにつれてトータル収益への影響は大きくなり、長い借入期間を選択するデメリットは大きくなっていきます。

 

ぜひ、ご参考にしていただき、借入年数検討のご参考になさってください。
 
 

(動画)返済年数シミュレーションを行う方法

 
※不動産投資ツール アセットランクシミュレーターを利用した返済年数による影響分析を行う方法をご紹介 

 
 

関連記事
  1. 不動産投資の自己資金は銀行の指定する20%以上本当に必要か不動産投資の自己資金は銀行の指定する20%以上本当に必要か
  2. 不動産は現金と借入どちらで購入すべきか不動産は現金と借入どちらで購入すべきか


メールセミナーの人気記事全て

個人投資家・不動産会社様にご利用いただいている
投資検討~出口まで利用できる
不動産投資ツール アセットランクシミュレーター