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不動産投資で破綻しない為に重要な指標
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
不動産投資、大家業が破綻する
典型的なパターンは
『家賃収入 < 返済額+管理費』
の形になった時です。
では、不動産投資を続けるために
このようなパターンにならない為に
チェックし続ける必要のある指標が
『BE%』 です。
BE%・・・
『(維持管理費合計 + 支払額(年)) / 潜在的総収入(年)*100』
損益分岐点を求めることにより
投資の安全性が確認できます。
数値が低いほど安全性が高いです。
例えば、この数値が50%ならば家賃収入が約半分に
なっても破綻しないという判断ができます。
BE%は1年だけ見てもあまり意味がありません。
以下の図のように
時系列で把握しておくことが重要です。
理由は、
『設備の老朽化等で家賃収入は、年々減少し、
修繕費等の管理費が増えてていく可能性が高い』
からです。
BE%は目安として70%以下であれば
健全な賃貸経営がされていると判断できます。
70%以上の場合は、家賃下落、空室率増加など、
変化に弱い状況になっていると言えます。
家賃がどこまで下落したら、
BE%が70%を上回るのか?
空室率がどこまで増加したら
BE%が70%を上回るのか?
をチェックすることで
安定した賃貸経営が可能になります。
債務超過の罠とは
おはようございます。
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大塚 博之です。
貯金もあって、そこそこお金のあるつもりが
実は、財政的に非常にピンチだった。
こんなことが起こる人は
どんな人でしょうか?
下のリンクより確認いただける図は
個人の資産を貸借対照表(バランスシート)
にしたものです。
http://assetranksimulator.com/
『お金持ち』『貧乏』などを判断する時には
表の向かって左側の現預金や不動産の額で
判断してしまいがちです。
しかし、重要なのは
赤枠で囲っている純資産の部分です。
この額が大きければ大きいほど
お金持ちと言えます。
では、貯金もあって、そこそこお金のあるつもりが
実は、財政的に非常にピンチだった。
となってしまうのは、どんなパターンの時でしょうか?
以下のリンクのようなパターンです。
http://assetranksimulator.com/
最初の貸借対照表と何が違うのか?
■ 不動産 3500万円 ⇒ 2000万円
■ 純資産 1000万円 ⇒ △500万円
不動産の価値が下がったことが原因で
純資産がマイナスになっています。
このようなパターンは、どんな時に起こるのか?
『3500万円で購入した自宅が
市場価格(時価)は2000万円しかない』
このようなパターンは自宅を住宅ローンで
購入した場合に、知らないうちに多くの人に
起こっています。
このようなパターンに陥らない為には
■ 不動産の市場価格(時価)に気を配る
■ 目に見える資産を増やすことではなく
純資産を増やすことに主眼を置く
ことが重要です。
不動産投資で必要な時間軸の考え方
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
投資物件を購入する際に
重要な基準になるのが
「利回り」です。
・ 表面利回り
・ 実質利回り
・ FCR
など色々な利回りを使って
投資するか、しないかの判断をします。
ただ、この3つの利回りとも
大きな弱点があります。
その弱点とは
「時間による変化を考慮できない」
ことです。
不動産投資(大家業)は1日、2日で
終わるものではなく
10年、20年という単位で続きます。
10年、20年の間に
家賃、維持費、空室率、金利など
不動産投資に関わる
あらゆる項目が変化します。
どんなに、現時点の利回りを評価しても
「時間について考慮されていない」
シミュレーションでは片手落ちです。
時間による変化を考慮した利回りが
『IRR』です。
IRRとは・・・
内部収益率とも言います。
一定期間のキャッシュフローを
もとに計算された利回りです。
例を使って説明します。
・ 1,000万円を投資
(1,000万円は元本割れしないと仮定)
・ 1年に100万円の収入
この場合、利回りは10%となります。
10年間 100万円の収入に変化がなければ
IRRも10%になります。
しかし、現実には2年目は90万円、3年目80万円
と毎年収入は一定ではありません。
このような変化を考慮した、時間軸の
利回りを確認する為に利用するのがIRRです。
IRRのエクセルでの計算方法は
以下の画像をご覧ください。
http://assetranksimulator.com/
画像の例では
1年目は10%だった利回りが
10年の時間軸でとらえると
9.24%となっています。
このように、利回りを考える際には
時間軸で捉える事が必要です。
時間軸で利回りを考える際に
便利なのがIRRです。
ぜひ、大塚さんの投資物件の
IRRがどのような数値になっているか
計算してみてください。
ワンルームマンション投資は本当に手軽か?
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
手軽さから、最初の不動産投資は
「ワンルーム(1R)マンション」
という方も多いと思います。
1Rへの投資方法を大きく種別すると
■ 新築1Rに
・ 全額自己資金で投資
・ 借入(レバレッジ)して投資
■ 中古1Rに
・ 全額自己資金で投資
・ 借入(レバレッジ)して投資
の4つの選択肢が考えられます。
今日は、この4つの投資の長所、短所
を考えます。
1R投資の中でも
もっとも手軽な不動産投資が
新築への投資です。
新聞広告を見て、電話すれば
すぐに売ってくれます。
しかし、投資としては
▼ 自己資金で投資 ⇒ REITと同等程度の低年利
▼ レバレッジでの投資⇒ 毎年続く赤字キャッシュフロー
と、まったく投資になりません。
次に、中古1Rマンションの投資を考えると
▼ 自己資金で投資 ⇒ REIT+2~3%程度の年利
▼ レバレッジでの投資⇒ 投資効率は上がるが、再投資をしにくくなる可能性大
自己資金のみで投資した場合
極端に高い利回りは望めませんが
・ インフレ時に資産保全できる
・ 場所等 分散投資しやすい
・ 金利上昇の心配をしなくていい
などメリットも十分にあります。
レバレッジで投資した場合
土地持ち分が少なく、売却対象も投資家に限られる
1Rマンションは銀行にとって、担保価値がありません。
その、担保価値を持たない物件に
貸出をするのは
「本人の将来の収入を担保に貸している」
ということです。
将来、その人が稼げるであろう給与所得など
を担保に貸出をしています。
つまり、自分自身の与信がなくなった時点で
借入できなくなり、次の投資ができなくなる
可能性が高くなります。
また、BE% =(維持管理費+借入支払)/収入
が高くなり、金利上昇時に、脆弱である
ことも気になります。
ここからは、私なりの意見ですが
1Rマンションに投資するならば
『中古1Rに自己資金で投資』する
のがリスクとリターンのバランスから
いいと考えています。
1Rマンション投資に否定的な意見が多いですが
しっかりシミュレーションをして
投資の仕方を工夫すれば良い投資になる
可能性があります。
売却価格が妥当か知る方法(収益還元法編)
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
不動産投資で成功するには
『安い値段で物件を購入すること』
と同じくらい
『高い値段で物件を売却すること』
が重要です。
ただ、いくらなら売れるのかを
知るのはなかなか難しいです。
では、どうやったら知ることができるのか?
大きく2つの方法があります。
▼ 収益還元法で計算する
▼ 積算価格法で計算する
今日は、収益還元法で計算する
方法について例を使ってお伝えします。
山下さんは、ネット関連事業で成功し
その利益を元手に、
2003年1月 横浜市旭区に
RC 築12年の物件を
1億2千万円で購入しました。
この物件の購入時、
年間家賃収入 1080万円 満室
表面利回りは9%でした。
それから、13年間 山下さんは
賃貸経営を続けました。
しかし、ネット事業も成熟し
事業を継続する為には、どうしても
この物件を売却する必要がでてきました。
この時点で、物件は老朽化もあり
満室時家賃収入 920万円
空室率も22%に達していました。
山下さんは、
「いくらだったらすぐに売却できるだろう」
と悩みました。
この時の物件周辺の平均利回りは
都心部への人口流入、景気回復により
8.5%となっていました。
山下さんが売却価格を考える際に
重要なのは
1つだけのシミュレーションを
検討するのではなく
『よい場合』『普通の場合』『悪い場合』の
3種類考えることです。
これを収益還元法で考えると
▼よい場合
6.5%など8.5%の平均利回りよりも
低い表面利回りで計算する
920万円 × 78%(運営率)÷ 6.5%
=11,040万円で売却可能
▼普通の場合
8.5%の平均利回りで考える
920万円 × 78%(運営率) ÷ 8.5%
=8,442万円で売却可能
▼悪い場合
10.5%など8.5の平均利回りよりも、
高い表面利回りで計算する
920万円 × 78%(運営率) ÷10.5%
=6,834万円で売却可能
今回は、差が分かりやすいように
2%の差をつけて計算しましたが
通常1%程度の差で計算するといいです。
『良い場合』『普通の場合』『悪い場合』の
3つを想定して、それぞれのIRR,税引き後CFなど
投資効率を確認します。
家賃収入で割り戻す方法は、
売却を検討している物件と似た物件の平均利回りを
インターネット上で10件程度調べるだけで
売却価格を想定できる便利な方法です。
売却価格を検討する場合には
まず、上の方法を試してみてください。
次回(4月14日)は、収益還元法で
計算された価格と比較して、
より、現実に見合った売却価格を
導き出すために使用する
積算価格法による計算について
お届けします。
積算価格法と収益還元法どちらが重要か?
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
投資物件が割安か、割高か
を判断する主な方法に
■積算価格法
■収益還元法
があります。
では、積算価格法と収益還元法
どちらの方法が重要か?
結論から書くと
「どちらも重要」
です。
■積算価格法
過去の実績から
現在の価格を導き出すもの
■収益還元法
未来の収益から
現在の価格を導き出すもの
とまったく違う視点で物件の
評価ができる方法だからです。
積算価格法は
・ 建築費用
・ 現在の土地価格
という過去の実績から価格を導き出します。
収益還元法は
・ 将来のキャッシュフロー
という未来の実績から価格を導き出します。
つまり、
あくまでも過去の実績でしかなく
未来の要素を織り込んでいない
「積算価格」
と
不確定な未来予測から計算される
「収益還元法」
両社の弱みを補完するという
意味合いで
収益還元法と積算価格法
の2つを使って投資物件の価値を考えることで
より精度の高い物件本来の価値を
導くことができます。
こんな物件に、銀行は融資しない
アセットランク.Com
大塚 博之です。
銀行は、こんな物件には融資しません。
『DCRが1.2より低い物件』
■ DCRとは(Debt Coverage Ratio)
・ ネット収入(年) / 支払額(年)
年間ネット収入を年間の元利返済額(ADS)
不動産投資によるリスクを回避するための指標です。
ローン返済額の何倍ぐらいの実質収入があるかを判断できます。
投資計画における安全性を確認する大きな目安となっています。
この数値は高い方がより安全性が高いと判断できます。
銀行が融資の際に一番に考えるのは
「デフォルトしない」
違う言い方をすると
「とにかく、絶対にとりっぱぐれないようにする」
ということです。
DCRが1.2を下回るような物件だと
・ わずかに空室率が増えた
・ わずかに金利が上がって支払額が増えた
・ わずかに家賃額が低くなった
というだけでデフォルトのリスクが高まります。
不動産投資をすると、とかくリターンの
ことを中心に考えてしまいます。
しかし、銀行はリスク(デフォルト)を
いかに回避するかを中心に考えます。
この視点の違いが
融資を受ける際の大きな壁となります。
銀行の立場になって考えるならば
「この物件(わたし)はデフォルトの
リスクが低くしっかり返済できますよ。
だから安心して貸すことができますよ」
という語り方をする必要があります。
投資開始の1年目だけではなく、
10、20年とDCRが1.2以上であることは
不動産投資を考える上で必須です。
銀行融資の空室率基準は○%
アセットランク.Com
大塚 博之です。
「銀行から借入できるかな?」
と思った時に
収益シミュレーションを行う場合のポイントは
『銀行が、どんな基準で収益還元法の
計算を行っているか?』
を意識することです。
そこで、今日は銀行の空室率基準について書きます。
多くの銀行は
『空室率20%』程度で
収益シミュレーションをします。
当然、銀行によって空室率の
基準は異なります。
ただ、銀行の方の話を聞いていると、
融資をする際の空室率の基準を
20%程度で考える場合が多いようです。
全国平均の空室率が16~18%程度なことを
考えると妥当な数値だと言えます。
しかし、空室率を20%も考慮された上で、
キャッシュフローが安定しているか?
を審査されることを考えると
なかなか厳しい基準です。
ただ、視点を変えると
『20%の空室率を見込んでも
キャッシュフローがプラス』
というのは投資する際の安心材料にもなります。
『空室率20%でもキャッシュフローがプラスか』
は投資を決定する際の1つの基準になります。
参考にシミュレーションをなさってください。
マスコミで演出するお金持ち
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
不動産投資をしていて思うのが
一般に考えられているお金持ちの定義が
間違っているのではないかということです。
おそらく、一般的なお金持ちのイメージは
マスコミによって作られている処が
大きいと思います。
マスコミ(テレビ)に出てくるお金持ちは
▼ 高級外車を何台も所有している
▼ 大きな家に住んでいる
▼ 高いワインを飲んでいる
▼ ブランド品に身を包んでいる
こんなイメージの人だと思います。
しかし、こんなイメージの人が
本当に、お金持ちかどうかは分かりません。
その理由は、お金の流れを分解してみると
分かります。
お金の流れを分解すると
1.収入
2.支出
3.ストック
に分解できます。
では、この3つがどのような状況の人が
お金持ちかというと
1.収入が多い
2.支出が少ない
3.ストックが多い
という人です。
つまり、
『大きな収入⇒少ない支出⇒ストックが大きくなる』
このような流れを作っている人がお金持ちと言えます。
ところが、テレビに出てくるお金持ち像から
分かるのは
『支出が多い』
という点だけです。
もしかすると、支出が多すぎて
ストックができない貧乏な人かもしれません。
『支出が多い=お金持ち』
ではありません。
大家さんは知っておきたい 平成28年度税制改正
おはようございます。
アセットランク.Com
大塚 博之です。
平成28年度の税制改正について
昨年の12月に概要が発表されました。
今回の改正で不動産投資に影響を与えそうな項目は
『減価償却費制度の見直し』 です。
■改正内容は
平成28年4月1日以後に取得する建物附属設備及び構築物については、
定率法を廃止し、定額法のみの方法による。
これにより設備部分に定率法が利用できなくなります。
(建物部分は現在も定額法のみ)
この変更により
どの程度の影響がでるかについては
以下をご確認ください。
例 耐用年数10年、設備価格 1000万円の場合
※千円以下は記載していません
▼ 定額法
1年目 100万円
2年目 100万円
3年目 100万円
4年目 100万円
5年目 100万円
▼ 定率法
1年目 200万円
2年目 160万円
3年目 128万円
4年目 102万円
5年目 82万円
投資初期に減価償却額が大幅に
減少することが分かります。
ただし、最終的には備忘価格1円まで
定額法、定率法ともに償却されますので
どちらが得とか、損とか言うものではありません。
税金は不動産投資にとって最大のコストです。
それだけに、このような変更点は
必ず、アンテナを立てるようにしておく
必要があります。