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キャッシュフロー赤字の物件を購入して問題ないか

2022-02-19

最近、不動産価格が上昇したのが要因で、こんな内容の物件が増えています。
 
「キャッシュフロー(CF)は赤字ですが、資産価値上昇を見込めますので大丈夫です」
 
本当に大丈夫なのでしょうか?
 
今日のメールセミナーでは、具体的にどの程度の資産価値があれば大丈夫なのか、確認する方法をご紹介します。

 

 

CF赤字での投資

 

CF赤字になる一例を挙げると
 

キャッシュフロー赤字になる物件のサンプル
 
この例は利回りが低く、20%以下の自己資金の場合です。
 
では、CFがどの程度赤字になるのかと資産価値をどの程度まで保てば問題ないかを確認していきます。
 

  

CF赤字のパターン

 

CF赤字のパターンの一例は
 
不動産投資キャッシュフローシミュレーション結果
アセットランクシミュレーターの収支詳細機能を利用
※一部を抜粋して表示
 
今回のサンプルは、CFは年3,816円でギリギリ黒字。税金支払い後にCF赤字になるパターンです。
 
なぜ、CF額よりも多く税金が発生しているのか?と疑問に思われる場合は
 
今さら聞けないCFと課税所得の違い」をご確認ください。
 
税引き後CFが、実質の手取り額ですので、毎年4万円前後、自分の財布からお金が出ていく投資になります。

 

 

なぜ、CF赤字でも購入する人がいるのか

 

自分の財布からお金が出ていくのが分かっていて、物件を購入する人が存在する理由は
 
1.将来、家賃が上がって黒字になるのを見込む
 
2.将来、資産価値が上がってトータルで得をする
 
この2つを狙っているからです。
 
今日は、2.について確認します。
 
以下は、10年後に購入価格と同じ3,000万円で売却できた場合のCF表です。
 
10年で建物は経年劣化して価値を落としますので、実質、資産価値が上昇したのと同様の状況です。
 
不動産投資キャッシュフローシミュレーション結果_10年後に売却した場合
※アセットランクシミュレーターの収支詳細機能を利用
※一部を抜粋して表示
 
売却年(2031年)に自己資金回収率が144.27%とプラスになっているのがお分かりいただけると思います。
 
売却でプラスのCFが発生した為、600万円投じた自己資金を、約865万円にして投資を終了することができています。

 

 

資産価値いくらまで成り立つか

 

今回は3,000万円での売却でしたが、どの程度の価格で売却できれば大丈夫か確認すると
 

不動産投資シミュレーション_IRRによる投資収益
※アセットランクシミュレーターグラフ機能を利用
 
このグラフは、物件価格を5%ずつ変動させて売却した場合のIRR値(年利を表す値)を比較したものです。
 
BTIRR(税引き前CF基準)・ATIRR(税引き後CF基準)の結果を確認すると、
 
2,700万円までプラスであることが分かります。
 
つまり、10年後に最低2,700万円の価値を保てれば、なんとか損をしなくて済むことが分かります。
 
しかし、ATIRR0.16%ですので、手間と時間をかけて投資するなら、年利約0.22%(2022年2月18日)の10年国債を買った方がいいといえる運用です。

 

 

CF赤字の投資をしても平気か

 

今回のサンプルでは、購入時の価格を維持できるれば、自己資金を回収してプラス域に浮上しました。
 
しかし、正直、毎年、自分の財布からお金が減ってい行くのは精神衛生上良くありません。
 
また、10年後に資産価値が上昇しているかは、誰にも分かりませんので、それだけを当てにして運用するのは、リスクが高いと思います。
 
毎年CF赤字の投資は、わたし個人の考え方ではお勧めできるものでは無いです。
 

※アセットランクシミュレーターを利用して10年後の資産価値が投資収益に与える影響をシミュレーションする方法をご紹介しています

今さら聞けないCFと課税所得の違い

2022-02-05

先日、お客様からこんなご質問をいただきました。

 

課税所得額が毎年違うのはなぜでしょうか」
 
確かに、元利均等返済で借入を行った時に、毎年の家賃変動等を考慮しないシミュレーションの場合、キャッシュフロー(CF)は毎年一定です。それなのに何でだろうと思います。
 
その理由は、CFと課税所得の計算方法の違いにあります。

 

 

CFと課税所得の違い

 

CFと課税所得では、根本的に計算方法が異なります。
 
▼CF⇒ 本当の現金の流れを表す
 
▼課税所得⇒ 税額を決定する基準
 
違いを生むポイントは2つです。
 
▼借入返済
 
▼減価償却費
 
です。

 

 

具体的な計算方法

 

CFと課税所得の計算式は
 
■キャッシュフロー(CF)
 
収入 - 経費 - 返済額(元金+利息)
 
■課税所得
 
収入 - 経費 - 返済額(利息) - 減価償却費
 
です。
 
違いは、先ほど書いた、返済額と減価償却費であるのが分かります。
 
それでは、サンプル物件を使って、具体的に見ていきます。
 
キャッシュフロー(CF)と課税所得の計算方法の違いサンプル

 

 

CFと課税所得の結果

 

サンプル物件のCFと課税所得シミュレーション結果は以下です。
 
キャッシュフロー(CF)と課税所得の計算方法の違いシミュレーション結果
※アセットランクシミュレーターの収支詳細機能を利用
※一部を抜粋して表示
 
CFは一定なのに課税所得は少しずつ増加しています。
 
ポイントは赤点線の項目です。
 
まず、返済額の欄を確認すると、本当の現金の流れを表すCFの計算には、銀行へ返済する全額の元金分と利息分が入っています。
 
当然、銀行に返済するわけですから、現金が出ていきますのでCFに影響を与えます。
 
それに対して課税所得は税金計算をする基準になる金額です。実際の現金の流れとは関係ありません。
 
その為、損金として認められない元金分は計算に含まれず、利息だけが含まれ損金化されます。
 
そして、もう1つの違いは、不動産投資の収益に大きな影響を与える減価償却費です。
 
減価償却費は物件取得時に支払った、土地分除く建物等の取得価格を法定耐用年数で案分して損金化するものです。
 
つまり、現金自体は、購入時に支払っている為、CFには影響を与えません。

 

 

毎年課税所得が異なる理由

 

ここまでくると、課税所得が毎年異なる理由が分かります。
 
▼利息返済額が変わる
 
▼減価償却費が変動する場合がある
 
からです。
 
このような特徴から、不動産投資の収益に大きな影響を与える、デッドクロス等が発生して、年々税金支払額が増加する理由になります。
 
物件購入前にCFと課税所得の関係のシミュレーションは必須です。この記事をご参考にご確認いただければと思います。
 
※アセットランクシミュレーターを利用してCFと課税所得を確認する方法を動画でご紹介しています。

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