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お金持ちを目指すなら必須の知識2
前回のメールで、上図を使って
お金持ちかどうかは
『バランスシートの大きさではなく
自己資金(純資産)の大きさが重要』
ということをお伝えしました。
今日は、将来お金持ちになるのは
Aさん、Bさんどちらかについて書きます。
今度のポイントはバランスシートの
下に書いてある
『キャッシュフロー』の部分です。
この金額が大きいほどお金持ちになります。
AさんとBさんを比較すると
同じ100万円です。
つまりこの点でも現在は
AさんとBさんは同等のお金持ちです。
ただ、将来的にBさんのローン返済が
終わるとキャッシュフローが格段に増加し
Bさんがお金持ちになります。
ただそれには
・ 安定してローン返済できる
・ 家賃変動がない
・ 金利上昇などでローン返済額が増加しない
などの条件があります。
お金持ちかどうかを決める重要な要素は
『家賃収入多さ』と『バランスシートの大きさ』
ではなく
『自己資金(純資産)の大きさ』と
『キャッシュフローの大きさ』
だということがわかります。
不動産投資を続ける際にも
『自己資金(純資産)の大きさ』と
『キャッシュフローの大きさ』
に視点を置いて投資戦略を考えることは重要です。
お金持ちを目指すなら必須の知識
上の図は、Aさんは借入(レバレッジ)なしで不動産投資を
した場合のバランスシートです。
Bさんは借入(レバレッジ)ありで不動産投資を
した場合のバランスシートです。
大きく違うのはバランスシートの“大きさ”です。
Bさんの方が3倍大きいです。
不動産投資の本なので
『資産○億円』と書かれているのは
この大きさを表したものです。
では、現時点でAさんよりBさん方が
お金持ちなのでしょうか?
実は、そんなことはありません。
注目すべきポイントは
自己資金1000万円の部分です。
お金持ちかお金持ちでないかは
この部分が大きいか小さいかが重要です。
現時点では同額ですので
AさんとBさんは同等の
お金持ちということになります。
お金持ちかどうかは
『バランスシートの大きさではなく
自己資金(純資産)の大きさが重要』
ということです。
では、AさんとBさんどちらが
今後お金持ちになるのか?
この疑問については次回のメールで書きます。
不動産投資の成功にキャッシュが大事な4つの理由
『不動産投資で成功したいと思ったら
投資から出たキャッシュを
使わないで貯めておくことが大切だよ』
不動産投資で成功されている方は
たいてい、こんな話をします。
その理由は
1、 次の不動産投資をする資金とする為
2、 修繕など有事に備える為
などが考えられます。
1は攻めの為の準備です。
いい物件を見つけた場合に
現金があることで人より有利に投資できます。
2は守りの為の準備です。
現金の準備がなく、消費者金融で修繕費
を借りたという笑えない話を聞いたことがあります。
そして、もう1つの理由は
不動産投資の弱点を補う為です。
不動産の弱点の1つは
『流動性が低い』点です。
流動性が低いということは
何かの理由で現金が欲しくても
物件を現金に換えにくいということです。
そこで、流動性の高い現金を貯めておく
ことで資産のバランスがよくなります。
バランスがよくなることで
変化(金利上昇など)に対応しやすい状態になります。
不動産投資を始めたばかりの頃は
現金の比率を高めるのは難しいと思います。
しかし、物件から安定的に収益を生む状況になってきたら
現金を現金のまま貯めておく比率を高めて
安定した資産バランスを保つことを検討する必要があります。
不動産投資を成功に導くシミュレーションのポイント
「不動産投資シミュレーションもポイントを
とらえて行わないと無駄が多いです。」
不動産投資シミュレーションをする場合
将来の変化がどの程度収益に影響を与えるか
確認する為に
▼ 空室率
▼ 金利
▼ 家賃
などの将来必ず変化する項目を考慮しながら
シミュレーションすることが必要です。
この時の注意点は
『変化させる項目を1つずつにする』
ことです。
例えば
◆ 10年後に金利を2%あげる
◆ 空室率を20%にする
◆ 家賃を10%下げる
などを考えてシミュレーションをする場合
◆ 10年後に金利を2%あげる だけをする
◆ 空室率を20%にする だけをする
◆ 家賃を10%下げる だけをする
など1つのポイントだけを変化させて
シミュレーションをすることが大切です。
これを一気に変化させてシミュレーションすると
どの変化で、どの程度の影響があるかが
わからなくなってしまいます。
1つずつ変化させることで
どのポイントの影響が大きいかを
はっきり確認できます。
ポイントがハッキリすれば
影響の大きなポイントに的を
絞って対策を検討できます。
シミュレーションをする1つの大きな理由は
「起こりうる変化を予測して、その為の準備をしておく」
ことです。
変化による影響をしっかり予測するには
『変化させる部分を1つずつにして』
シミュレーションすることが重要です。
不動産投資の魅力は3億円の物件が2.5億円で手に入ること
不動産投資の魅力はこんな所
にあるのかもしれない。
と思える話がありました。
某仲介会社
『2.5億円の指値が通りました』
この物件、売主は『3.1億円』の売却価格を提示していました。
ところが、買主の指値は『2.5億円』
某仲介会社は、
躊躇せずに指値したそうです。
その理由は
1.収益還元法上 3.1億円は高く
2.7億円程度が妥当な価格だったこと
2.積算価格上も3.1億円は高く
銀行からの借入を考えるとこの価格で
購入する投資家がいる可能性が低かったこと
そして、最後の理由は
売主は相続の関連で現金化を急いでいる
状況を理解していたこと
です。
株などの市場価格がハッキリしている
投資と比較すると
不動産投資は時期、売主の状況、銀行の融資姿勢
など個別の理由で大きく価格が変動します。
物件を安く購入するには
収益還元法・積算価格・相場的価格法
でしっかり物件の査定をする
+α
売主の状況を把握することで有利に
投資できる可能性が高まります。
今回の物件のシミュレーションを行ってみましたが
かなりのキャッシュフロープラスでした。
不動産投資の魅力の1つは色々な条件をしっかり精査
することで、ライバルの投資家よりも安く投資できる
可能性があることだと分かる事例でした。
RC物件に投資した場合の注意点
RC物件に投資した場合
必ず注意したい点があります。
今日は、具体的な例をあげながら
RC物件に投資した場合の注意点を書きます。
物件は
取得年度 2007年
物件購入価格 100,000,000円
建物価格 40,000,000円
土地価格 60,000,000円
自己資金 10,000,000円
借入金 98,264,500円
物件取得費用 8,264,500円
ローン支払方法 元利均等返済
ローン年数 30年
ローン金利 2.5%
物件構造 RC造
築年数 10年
収入(年)
9,999,996円
表面利回り
10.00%
管理維持費合計
2,179,992円
実質利回り
7.82%
ネット収入(年)
7,820,004円
不動産投資以外からの収入は
800万円程度で課税所得 500万円
さて、この投資をした場合
今年(2013年)の
税引き後キャッシュフロー
1,287,677円です。
税金を払っても130万円近く
お金が残ります。
悪くないですよね。
さて、ここからがRC物件に
投資する場合の注意点です。
来年~2030年までの
税引き後キャッシュフローを
確認すると注意点がよくわかります。
2014 1,108,348円
2015 1,085,746円
2016 1,062,476円
2017 1,038,522円
2018 1,013,861円
2019 988,474円
2020 962,339円
2021 935,434円
2022 907,739円
2023 879,230円
2024 849,882円
2025 819,672円
2026 788,576円
2027 756,568円
2028 723,622円
2029 689,712円
2030 654,810円
『え~、毎年減ってるなんで?』
これが、RCに投資した場合の
典型的な例です。
理由は
◆ 減価償却費の減少 ↓
◆ 元金支払分の増加 ↑
◆ 減価償却費 = 経費対象
◆ 元金支払分 = 課税対象
つまり、税金支払が増えるために
税引き後キャッシュフローが
減っているということです。
減価償却費の
2011年~2030年の推移をみると
2011 1,379,487円
2012 1,318,803円
2013 1,318,803円
2014 769,231円
2015 769,231円
2016 769,231円
2017 769,231円
2018 769,231円
2019 769,231円
2020 769,231円
2021 769,231円
2022 769,231円
2023 769,231円
2024 769,231円
2025 769,231円
2026 769,231円
2027 769,231円
2028 769,231円
2029 769,231円
2030 769,231円
元金支払分の
2011年~2030年の推移は
2011 2,462,024円
2012 2,524,285円
2013 2,588,121円
2014 2,653,570円
2015 2,720,674円
2016 2,789,477円
2017 2,860,018円
2018 2,932,344円
2019 3,006,498円
2020 3,082,528円
2021 3,160,481円
2022 3,240,403円
2023 3,322,345円
2024 3,406,364円
2025 3,492,506円
2026 3,580,825円
2027 3,671,379円
2028 3,764,224円
2029 3,859,415円
2030 3,957,014円
このように、
経費化できる
『減価償却費減少↓』
課税対象となる
『元金支払分上昇↑』
する為、年々税金支払いが増えていきます。
基本的に、RCへの投資は同じ動きになります。
この点を十分にシミュレーションした上で
RCへの投資準備をする必要があります。
また、長期的な視点では、
◆ 物件の入れ替え
◆ 物件の売却
なども考える必要があります。
このような視点からも出口を考えながら
不動産投資を進めることは重要です。
固定金利で借りるべきかを判断する方法
会員の投資家さんから、こんなご質問をいただきました。
Sさん
『1億円の借り入れを起こそうと思っています。
その場合に、変動金利と10年固定金利で
借りるのはどちらが得でしょうか?
ちなみに、元利均等 25年返済
変動 2.1% 固定 2.9%が条件です。』
固定金利、変動金利のどちらで借入するかを
検討する際に考え方が参考になると思い
メールでご紹介します。
『アセットランクシミュレーター』の
ローン計算表を使って試算しました。
▼金利上昇が一切ない場合は
総支払額
変動 128,621,758
⇒ 差額 △12,086,029円
固定 140,707,787
約1,200万円変動金利が得です。
▼変動金利が5年目から1.2%→3.3%となった場合
総支払額
変動 141,718,501
⇒差額 1,010,714円
固定 140,707,787
この場合は固定金利が得になります。
+1.1~1.2%の金利変動が5年以内に
あるかどうかが判断のポイントに
なるのがわかります。
もう1パターンを考えて見ましょう
▼金利が3.3%に変動する時に、5年目まで
金利が低かった分の支払い差額 1,933,776円
を繰上げ返済 返済期間を短縮した場合
総支払額
変動 139,836,209円
⇒差額 △871,578円
固定 140,707,787円
繰上返済をした場合には
10年固定よりも変動金利の方が得になります。
今回の条件では、”変動金利を選択する”
のがいいと結論づけました。
とくに、繰上げ返済を考えた上で
変動金利を選択するのがベストでは
ないかと思います。
もちろん、
▼ もっと早い段階で金利変動が起こる
▼ 1.2%以上の金利上昇が起こる
場合は、結論が異なります。
このあたりは金利の決定要因である
【借入金利=銀行調達金利+貸出先リスクプレミアム+銀行利益】
【銀行の調達金利=インフレ率+潜在成長率+リスクプレミアム】
【日本の経済状況、世界の経済状況、ご自分の与信力など】
をどう考えるかです。
心配されて固定金利にされる場合も多いと思います。
しかし、今回のように変動金利の方が得な可能性も
多数あります。
1分間で終わるシミュレーションですので
ぜひ、お試しください。
銀行が融資する際の物件価格の計算方法
「キャッシュフローはプラスなのに、
銀行が融資してくれなかった」
という話を聞く時があります。
この場合、銀行が融資をしてくれなかった理由は
『積算価格が自分の予想より低く計算された』
という可能性があります。
一般的な積算価格の計算方法は
『土地面積 X 平米単価
+
建物面積 X 平米建築単価 ÷ 法定耐用年数 * 残存年数』
です。
しかし、積算価格はなかなかの曲者で
銀行によって計算方法が違います。
例えば、A銀行ではRCの耐用年数を40年で計算
ところが、B銀行では35年で計算している
ということが起こります。
また、建物の平米単価も、20万円で計算したり、
18万円で計算したりします。
築10年 500平米
A 耐用年数 40年 単価20万円
B 耐用年数 35年 単価18万円
で、積算価格を計算すると
A 77,500,000円
B 66,857,143円
と約1100万円評価額が違います。
銀行融資がうまくいかずに
『なぜ?』と思った場合には
積算価格計算の違いかもしれません。
土地に関しても、公示地価で計算するのか
路線価で計算するのかなど銀行によって
計算方法が違います。
物件の評価方法(積算価格の計算方法)は、
銀行の重要機密ですので
公表されることはありません。
また、景気や不動産価格の推移によって
計算方法を変更します。
融資をなかなかうけられない場合には
積算価格の評価はどうなのか銀行に聞くと
いいかもしれません。
投資物件に、いい物件も、悪い物件もない
投資家や、大家さんと話をしていると
「あの物件はいい物件か悪い物件か」
といった話になります。
しかし、この会話には
あまり意味がありません。
理由は
『Aさんにはいい物件でもあなたには悪い物件』
かもしれないからです。
例えば
Aさんは純資産 数十億円を保有するお金持ちで
不動産投資の目的は、資産防衛の為に
現金から不動産への資産変えだとします。
この場合、Aさんが、どんな物件をいい物件だと
言うかを想像すると
『都心の人気エリアの築浅物件』
ということになります。
このような物件は表面利回りで3~5%程度
の収益性である可能性が高いです。
不動産投資で収益を上げることを考えれば
こんな物件では投資になりません。
投資で高い収益をあげることが
一番の目的の場合、いい物件ではありません。
しかし、Aさんにとってはいい物件です。
不動産投資のいい物件、悪い物件は
▼ その人の資産額
▼ その人のリスク許容度
▼ その人の不動産投資に対するスキル
などで変わります。
このあたりを理解しないで
「あの物件はいい物件か悪い物件か」
という会話をすることに意味がありません。
いい物件か、悪い物件かは
その人の不動産投資の目的によって決まります。
不動産投資の本当の利回りとは
今日は、大家さん、不動産投資家ならば
当たり前のように使う利回りについて考えます。
利回りと言われると思い浮かぶのが
・ 表面利回り
・ 実質利回り
・ FCR
などだと思います。
ただ、この3つとも大きな弱点があります。
その弱点とは
『時間による変化について考慮されていない』
ということです。
不動産投資は1日、2日で終わるものではなく
10年、20年という単位で投資します。
10年、20年の間に、家賃や維持費用などは
大きく変動します。
表面利回り・実質利回り・FCRは
計算した時点での利回りしかわかりません。
『時間について考慮されていない』
とはこのような意味です。
そこで、必要になる指標がIRRです。
IRRとは・・・
内部収益率とも言います。
一定期間のキャッシュフローを
もとに計算された利回りです。
例を使って説明します。
・ 1,000万円を投資
(1,000万円は元本割れしないと仮定)
・ 1年に100万円の収入
この場合、利回りは10%となります。
10年間 100万円の収入が
変わらなければ、IRRも10%になります。
しかし、現実には2年目は90万円、3年目85万円
と毎年収入は一定ではありません。
このような変化を考慮した、時間軸の
利回りを確認する時にIRRは便利です。
IRRはエクセルを使って計算できます。
IRRを利用することで
時間による変化を織り込んだ
利回り計算が可能です。