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大家さんの必須知識『青色申告』
いよいよ、確定申告の季節になりました。
多くの大家さんは白色申告ではなく
青色申告で申告していると思います。
その理由の1つは
『青色申告特別控除』
を利用できるからです。
詳しくは
↓
※ 国税庁 青色申告特別控除
青色申告特別控除を利用すると
所得から最大65万円控除することができます。
このことはご存知だと思います。
しかし、この65万円の控除が
長期間で考えた時に
どの程度収益に良い影響を与えるかに
ついては考えていないかもしれません。
65万円の青色申告特別控除が収益に
どの程度、よい影響が与えるかを比較しました。
【青色申告特別控除無しの収益例】
【青色申告特別控除有りの収益例】
今回の例の場合
65万円の青色申告特別控除ありとなしでは
約20万円 税金支払い額が違います。
投資期間中の収益性を確認する為に
税引後キャッシュフロー累計を比較すると
【10年後】
▼ 青色申告特別控除なし 約2,779万円
▼ 青色申告特別控除あり 約2,954万円
【20年後】
▼ 青色申告特別控除なし 約5,604万円
▼ 青色申告特別控除あり 約5,975万円
と収益に大きな影響を与えています。
一定規模以上の賃貸経営を行う上では
青色申告控除は必須の項目だということが
分かります。
なぜ、銀行はお金を貸してくれないのか
収益還元法ではこんな風に収益がでるのに
銀行がお金を貸してくれない。
こんな時に、考えられる主な理由は3つあります。
1 空室率、家賃下落率などの基準が銀行で収益還元法の計算を行う基準と異なる。
2 積算価格法で計算すると積算価格より物件価格が割高
3 個人の属性があまりにも悪い
1については 7月8日のメール
↓
銀行は、どんな収益還元法計算をしているのか
をご確認ください。
3については、機会を見つけて書きます。
今日は2について書きます。
銀行の融資評価の1つの柱が
収益還元法です。
▼ 収益還元法とは・・・
将来あげるであろう収益をベースに
物件の価値を計算するもの。
そして、もう1つの柱が
積算価格法です。
▼ 積算価格法とは・・・
建物の価格と土地の価格を足して
現在の物件価値を計算したもの。
・ 収益還元法 → 未来の評価
・ 積算価格法 → 現在の評価
と言い換えることもできます。
収益還元法で十分に割安でも
銀行によっては、積算価格法で
計算した価値までしか融資しません。
積算価格法までしか融資されない
イメージはこんな感じです。
・ 物件価格 → 1億2千万円
・ 積算価格 → 1億円
・ 借入したい額 → 1億円
これだけ見ると積算価格と借入したい額が
同じ金額ですので借入できそうです。
しかし、銀行は積算価格の
90%まで、80%までしか融資しない
という基準を持っています。
今回の銀行が積算価格の80%までしか
融資しないとすると
・ 1億円x80% = 8千万円
までしか融資されないことになり
借りたい額まで借りられないことになります。
銀行から希望通り借りられない場合は
1 空室率、家賃下落率などの基準が
銀行で収益還元法の計算を行う基準と異なる。
2 積算価格法で計算すると
積算価格より物件価格が割高
3 個人の属性があまりにも悪い
の何に原因があるかを考えてみるといいです。
あなたに銀行がお金を貸してくれない理由
自分での不動産投資シミュレーションでは
収益還元法上の問題はないのに
『銀行が融資をしてくれない』
こんな場合、『空室率』と『金利』の基準が
銀行と違っているからかもしれません。
銀行によっても異なりますが
銀行が収益還元法の計算をする場合には
■ 空室率 ⇒ 20%
■ 金利 ⇒ 6%
でもキャッシュフローがプラスか
を確認します。
【金利2.5% 空室率0 でのシミュレーション】
【銀行基準 空室率20% 金利6% でのシミュレーション】
自分で計算したシミュレーションでは
プラスだったキャッシュフローが
銀行基準の
■ 空室率 ⇒ 20%
■ 金利 ⇒ 6%
で計算すると
マイナスキャッシュフロー
になってしまいます。
こうなると、収益還元法を基準とした
融資は厳しくなります。
銀行からこの物件への借入をするには
■ その人の属性がよい
■ 積算価格の計算で担保価値が高い
という条件が整う必要があります。
借入を使っての投資を検討する際には
銀行基準での収益シミュレーションでも
キャッシュフローがプラスであるか
確認する必要があります。
繰上返済は損か、得か
『繰上返済』することで
▼ リスクの低減
▼ リターンの向上
の両方に効果があります。
ただ、繰上返済で注意が必要なのが
『繰上返済手数料』です。
変動金利の場合は、繰上返済手数料は
数千円の場合が多く、特に問題になりません。
しかし、固定金利の場合
大きな金額の手数料が必要になる場合が多いです。
某銀行の場合
『5,400円+繰り上げ金額×(借入期間-支払済年数)×0.54%』
の繰上返済手数料が必要になります。
【繰上返済なし】
【繰上返済あり 手数料なし】
【繰上返済あり 手数料なし】
今回の例は、
10年目に10,000,000円の繰上返済を
した場合です。
この例では、1,085,400円の手数料を支払っても
30年後の収益は繰上返済した方が上昇しています。
しかし、手数料を支払った場合には
収益率が上昇しないことも多いです。
固定金利での借入を繰上返済する場合には
手数料を考慮しても、収益に貢献するかの
シミュレーションをしてから行う必要があります。
リスク減らし、リターンを向上させる劇的な方法
『繰上返済』
多くの投資家は、あまり利用していません。
しかし、繰上返済は
▼ リスクの低減
▼ リターンの向上
の両方に効果があります。
例えば
【繰上返済なし】
【繰上返済あり】
このシミュレーションは、投資の収益で貯まる
約1,400万円のお金を使って、10年目に繰上返済
した場合としない場合の比較です。
30年後には、約400万円 繰上返済した方が
税引後キャッシュフローが高くなります。
つまり、収益性が向上したことになります。
当然、借入残高も少なくなりリスクも低下します。
使う予定の無いキャッシュをお持ちの場合は
繰上返済を検討することは、
▼ 収益
▼ リスク回避
の両方でメリットがあります。
しかし、注意しなくてはならない点もあります。
それは、
『繰上返済手数料』です。
繰上返済手数料を支払うことで
かえって収益性を落としてしまう可能性があるからです。
次回メールに続けます。
最新の不動産マーケットの推移(2014年5月のメルマガ記事)
投資物件を含め、物件価格が上昇傾向にあるのは
感じられていると思います。
首都圏のマンションに限られたデーターですが
最新の価格推移データーがありましたので
メールをお読みいただいている方限定で共有いたします。
【首都圏の新築マンションの価格推移】
【首都圏の中古マンションの価格推移】
このデーターは某大手建築会社の研究所と
東日本不動産流通機構のデーターを基にしたものです。
昨年、今年とかなりの勢いで物件価格が上昇したな
と感じていたのですが、データーにすると23区内だけ
大きく上昇し、他の地域は横ばい傾向のようです。
最近の傾向である、一部地域の価格だけが上昇し
その他地域にはそれが波及しない傾向を顕著に表して
いると思います。
いわゆる
『二極化』
です。
この傾向は、おそらく、長期トレンド(30~50年)です。
長期投資の不動産投資で成功するには
長期トレンドを読み取ることは、絶対に必要な能力です。
今回、ご紹介したデーターはマンションの価格推移でしたが
他の投資物件についても同じ傾向が続く可能性が高いです。
『二極化』
の長期トレンドを理解した上で
投資地域、物件種類などを検討する
必要があります。
不動産投資で成功する為に、再投資が重要な理由
不動産投資で成功されている多くの方は
1棟のみの投資ではなく、2棟目、3棟目へ
投資されている方がほとんどです。
投資収益を使って再投資を進めるのは
不動産投資だけではなく、
株などあらゆる投資で重要です。
今日は、なぜ、投資収益を再投資することが
重要かについて書きます。
再投資することが重要な理由は
『複利』
の力を利用できるからです。
複利とは・・・
複利(ふくり)とは、複利法によって計算された利子のこと。
複利法とは、元金によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式であり、
元金だけでなく利子にも次期の利子がつく。
したがって、各期の利子が次第に増加していく。
投資や借金などでは、雪だるま式に利子が増えていくことになる。
ウィキペディアより
複利の力を実感していただく為に
▼100万円を年利7%複利で運用
▼100万円を年利10%複利で運用
した場合を表にしました。
この表で複利の力を実感して欲しいのと
ぜひ、記憶しておいていただきたいのは
『7%複利 = 約10年で倍』
『10%複利 = 約7年で倍』
ということです。
これを覚えておくと
例えば
『20年後に手元の100万円を倍にしたいな
何%で運用すればいいだろう』
ということも簡単に計算できます。
7%で10年で約2倍になるんだったら
▼ 20年で倍にするには3.5%
▼ 30年で倍にするには1.75%
とすぐに計算できます。
どんな投資でも、複利の力を利用するのは必須です。
単発の利益で大きく成功するのは難しいですが
時間を味方につけ、複利の力を利用することで
大きな成果を出すことができます。
レバレッジを使った不動産投資のリスク
前回のメールで不動産投資をする際の
レバレッジ(借入)の魅力についてお伝えしました。
※前回のメールをご覧になっていない場合は
こちらからご確認ください。
プラス面の大きいレバレッジには
当然、マイナス面も含まれています。
今日は、レバレッジのリスクについて
書いていきます。
レバレッジのリスクで
もっとも大きいのは
『金利上昇リスク』です。
前回と同じサンプル物件を使って
金利上昇が与える影響を考えます。
サンプル物件は
・物件価格 2730万円
・表面利回り 9.7%
・自己資金 1000万円
・借入 2000万円
・金利 3%
10年後の自己資金回収額は
・金利 3% 13,195,565円
・金利 3.5% 12,410,575円
・金利 4% 11,614,309円
・金利 4.5% 10,807,408円
・金利 5% 9,990,601円
金利がわずか0.5%上昇するだけで
約70万円~80万円 自己資金回収額が減少します。
10年物国債で1000万円を運用した場合
10年後のリターン額が
『11,046,221円』であることを考えると
金利4%を超えた時点で国債利回りを下回り
レバレッジの力がまったく働いていない状態に
なっています。
少しの金利上昇でもレバレッジの力を
無意味にする可能性があります。
また、空室増加、家賃下落した際には
キャッシュフロー赤字になり借入を
返済できなくなるリスクを抱えることになります。
自己資金だけならばこのような心配はありません。
しかし、レバレッジの力を利用することもできません。
基本的に不動産投資はレバレッジの力を
適度に使うことに魅力があると投資です。
それだけに、レバレッジを使う場合は
自己資金で投資する時以上にしっかりとした
投資計画を立てる必要あります。
国債投資にはない不動産投資の魅力
前回のメールで1,000万円を
国債に投資した場合と不動産に投資した場合
10年後にいくら回収できるのかを
シミュレーションしました。
※前回のメールをご覧になっていない場合は
こちらからご確認ください。
建物の劣化(償却)を考えた場合
▼国債投資 11,046,221円
▼不動産投資 11,007,853円
とリスクの低い国債投資のリターン額の方が
大きくなる可能性について書きました。
では、不動産投資は魅力的でないのか?
実は、不動産投資には国債投資にはない
大きな魅力があります。
それは、『レバレッジ(借入)』の力です。
レバレッジ(借入)の力を使った瞬間に
国債とは比較にならないリターンを生み出します。
前回、同様に表面利回り9.7%の物件で
シミュレーションをします。
ただし、今回は1,000万円の自己資金に
2,000万円のレバレッジ(借入)を使って
3,000万円の物件に投資をします。
この時10年後に返ってくる金額は
『13,195,565円』になります。
国債投資と比較すると
▼国債投資 11,046,221円
▼不動産投資 13,195,565円
と200万円以上多くなります。
リターン率は
▼国債投資 約1%
▼不動産投資 約5.2%
と4%以上
不動産投資のリターンが大きくなります。
レバレッジ(借入)を使った場合と
使わない場合では、
不動産投資の魅力に大きな違いがあることがわかります。
では、『レバレッジは万能なのか?』
そんなことはありません。
レバレッジにも当然リスクがあります。
次回はレバレッジを使った
不動産投資のリスクについて書きます。
不動産投資は本当に魅力的な投資か?
前回のメールで
国債と不動産投資を比較して
『不動産投資は本当に美味しい投資か?』
について考えました。
前回のメールをご覧いただいていない場合は
こちらからご確認ください。
今日は、不動産投資をより現実に近づけた
シミュレーションで国債と比較します。
前回、同じ1000万円を国債と不動産に
投資した場合の10年後のリターン額を比較しました。
その結果は、明らかに不動産投資にメリットがある
と感じられる結果でした。
ただ、前回のメールでは(上の表)は不動産投資のリスク
・ 維持管理費
・ 空室
・ 家賃下落
・ 修繕費
・ 固定資産税
・ 運用の手間
などを考えないで比較しました。
今日は、リスクを加味した上で比較します。
リスクをそれぞれ
・ 維持管理費 家賃12%
・ 空室 15%
・ 家賃下落 年1%
・ 修繕費 年7万円
・ 固定資産税 家賃の15%
他運営費
とした場合
この場合でも、国債で運用するよりも
約400万円リターンが多いです。
ただし、この例は『所得税0』『物件資産価値下落なし』
という設定でシミュレーションしています。
税金支払い、減価償却費累計分の物件価格下落
と仮定した場合、
10年後のリターンは
『11,007,853円』
と国債のリターンを下回ります。
不動産投資のシミュレーションを
より現実(厳しく)に近づけていくと
“絶対に不動産投資は美味しい”
とは言えないことがわかります。
では、不動産投資は美味しくないのか?
実は、そんなことはありません。
次回メールで国債にはない
不動産投資の魅力について書きます。
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